〈入門編〉今さら聞けない7つのポイント!Googleマイビジネス(ビジネスプロフィール)のクリニック活用術

「Googleマイビジネス(ビジネスプロフィール)」とはどんなものなのか?

インターネットで店舗を探す多くのユーザーが使用している「Googleマップ」。そのマップ上に表示される店舗情報を管理できる「Googleマイビジネス」(2021年11月より「Googleビジネスプロフィール」に名称変更)が、ユーザーの認知度を上げ、集患に役立つツールだとして、近年、医療機関でも注目されています。

■Googleマイビジネス(ビジネスプロフィール)
https://www.google.com/intl/ja_jp/business/business-profile/

ドクターズ・ファイルが行った患者調査(※)では、インターネットで医療機関について調べる際のキーワードとして、多い順番に、「地名+診療科目名(54.5%)」、「駅名+診療科目名(40.1%)」、「医療機関名(39.2%)」という結果でした。 

このいずれのキーワードでも、マップと併せてGoogleの検索結果上に表示される施設情報を管理できるようになるツールがGoogleマイビジネスです。いまや医療機関を探す患者の目に必ず触れる情報といっても過言ではないでしょう。

一方で、Googleマイビジネスは、オーナー権限がなくてもGoogle検索やGoogleマップの一般ユーザーが、店舗情報の登録ができる仕様になっています。つまり、ユーザーが良かれと思ってした行為だとしても、誤った情報を登録されてしまう可能性があるのです。

そのため、当のクリニックが公式にオーナー登録し、正確な情報を発信することで、その回避につながります。患者もまた、信頼度の高い情報に触れることで、安心してクリニックに行きやすくなるでしょう。患者の目に触れる情報を管理し、必要な情報を届けて安心感を提供するという観点でも、オーナー登録をしておきたいものです。

とはいえ、興味はあるもののまだ活用できていなかったり、オーナー登録したものの、機能が多くていまひとつやり方がわからず設定や更新をしていなかったりするクリニックもあるようです。

そこでこの入門編では、運用する上で抑えておきたいGoogleマイビジネスのメリットを、「医療情報の発信」という観点から7つピックアップ。運用上の注意点とあわせてご紹介します。


〈ポイント1〉検索エンジン最大手Googleマップに無料で表示される! 訪れやすいクリニックに

Googleマイビジネスの魅力はなんといっても、登録して設定することで、クリニックの情報が地図サービスの中でも圧倒的なシェアを誇るGoogleマップ上に、無料で情報が表示されること。

「地域名」と「キーワード」などのように特定の地域や場所と組み合わせて検索することを「ローカル検索」といいますが、ローカル検索をした場合、従来の検索結果一覧とは別に、Googleマップも表示され、付随してGoogleマイビジネスに登録した店舗情報の一部も列挙されるようになります。

これはパソコンで検索した例ですが、ユーザーは自然検索結果の中からホームページ同士を見比べることなく、必要な情報にアクセスでき、マップ内の「経路案内」を使うことで目的地へのルートも簡単に把握できます。駅から遠い住宅街で目標物が少ないなど、道順を説明しづらいクリニックにとっても心強いポイントと言えるでしょう。

〈ポイント2〉操作が簡単! 「すきま時間」にできるから診療に影響しにくい

ユーザーインターフェース(UI)が易しいため、システム言語やタグといった知識が必要なウェブサイトの更新に比べて運用しやすいのが利点です。ウェブ初心者でも手軽に始められ、普段からSNSに投稿したりブログを書いたりしているドクターであれば、さらにハードルは下がるでしょう。

登録できる基本情報は、クリニック(店舗)名や業種のカテゴリ、所在地、診療時間、電話番号、公式ホームページのURLといった文字情報だけでなく、画像や動画、ストリートビューなども可能です。来院前に外観や診察室の様子を見ることで、ユーザーは安心して足を運びやすくなります

なお、基本情報はユーザーにわかりやすいよう、できるだけ充実させることがポイント。入力した情報はGoogleでクリニック名を検索すると、パソコンであれば、このような見え方で検索結果の右側に表示されます。

〈ポイント3〉リアルタイムの情報発信ができる。正確な情報の管理を

急な休診や診療時間の変更、移転したときなど、ホームページのお知らせ欄のみの発信になってはいませんか? Googleマイビジネスに登録しておけば、診療時間などに変更があった場合、簡単に修正・変更でき、いつでも患者に正確な情報をリアルタイムに届けることができます。

ただしこのとき、忘れてはならないのが、Googleが定めるガイドラインの順守。ユーザーファーストを理念とするGoogleが評価するのは、ユーザーに役立つ有益な情報です。ユーザーの利便性や使いやすさを第一にしているため、情報発信においては「正確な情報」であることが最重要です。

■Google に掲載するローカル ビジネス情報のガイドライン
https://support.google.com/business/answer/3038177?hl=ja

このガイドラインを無視し、検索の上位表示を狙って、ビジネスの説明欄に「100%の確率で治る」のようにユーザーの誤解を招くような表現を用いたり、「〇〇クリニック【□□の/△△駅から徒歩3分!】」のように目立たせようとして、クリニック名の項目に不要なキーワードを追加したりすることは、NG行為です。ガイドラインを守らず、悪質とみなされた場合は、アカウントを停止される可能性もあるので注意が必要です。

また、正確な情報という点では、誤字・脱字はもちろんのこと、クリニック名や住所、電話番号、診療時間などの表記が、クリニックのホームページなどと異なる内容にならないように気をつけましょう。


〈ポイント4〉クチコミの返信で信頼関係を築く! フィードバックを成長につなげて

ユーザーと交流ができる「クチコミ」機能。ユーザーがクリニックを検討する際に、その数や評価点、星の数(5段階)、内容を判断材料の一つにしています。オーナー登録すると、ユーザーが投稿したクチコミに返信ができるので、うまく活用したいものです。

Googleのユーザー調査によると、クチコミに返信しているビジネスへの信頼度は76%、そうでないビジネスへは46%と、1.7倍の差があることが明らかになっています。できるだけクチコミは放置せずに返信し、ユーザーとの信頼関係を築くことで、訪れてもらいやすくなります

ただし、悩ましいのが悪いクチコミ。明らかな虚偽の内容など、Googleのポリシーに違反する悪質なもの以外は削除してもらえません。悪いクチコミは胸が痛むものですが、一度投稿されたクチコミはオーナー側から削除ができないため、当人だけでなく、クチコミを見る第三者にも良い印象を持ってもらえるよう、迅速に誠意を持って返信することが肝要です。

それと同時に、「受付の対応が暗い」「洗面所が汚れていた」などといった内側にいると気づきづらい指摘は業務改善に生かし、クリニックの成長につなげられます。

〈ポイント5〉クリニックの予約システムに誘導! 手軽にウェブサイトも作成できる

コロナ禍で予約システムを導入しているクリニックが増えています。そうしたクリニックであれば、Googleマイビジネスの「予約」機能の「予約リンク」が便利です。予約リンクにクリニックの予約システムのリンクを設定することで、Googleマイビジネスからクリニックの予約システムへ誘導できます。もちろん、ドクターズ・ファイルが提供する「ドクターズ・ファイル アポ」機能や予約管理システム「レジタス」のリンクも設定可能です。

また、「ウェブサイト」機能で、登録済みの情報や写真を使って、クリニックのウェブサイトを手軽に作成することも可能。興味はあるものの、まだサイトを持っていないようなクリニックは、作ってみるのも手でしょう。

住所や電話番号などの変更があった場合、連動するGoogleマイビジネスの情報をアップデートすれば、自動的にサイトのほうにも反映されるので手間要らず。しかも、スマホ表示にも対応しているので、スマホユーザーにもアピールしやすくなります。ただし、あくまでも簡易的なサイトではあるため、SEOはあまり期待できないとされています。


〈ポイント6〉SNSのように患者に最新情報を届け、好感度を上げる

Googleマイビジネスには、SNSのようにクリニックが伝えたい情報を随時投稿できる「投稿」機能があります。この機能を活用すると、簡単な一言と写真で最新情報などが投稿できます。たとえば、「インフルエンザ予防接種の予約を開始します」「新しく小児科の診療を始めます」といった告知や、季節ごとの院内のイベントの様子など、最新情報を患者に届けられるため、クリニックへの興味を引きやすくなります

毎日のように更新する必要はありませんが、積極的に新しい情報を更新することによって、「常に新鮮な情報が公開されている」とGoogleに評価されたり、一般のユーザーからのリアクションを集めたりすれば、Googleマップ内で表示される順位や頻度が向上するともいわれています。


〈ポイント7〉データ分析でユーザーの動向をチェックし、運用のブラッシュアップに生かして

Googleマイビジネスには、「インサイト」という機能が備わっています。この簡易的な分析ツールを使うと、登録した情報の閲覧数やクリック数、検索後のアクション、実際にユーザーがどのような検索キーワードで流入してきたかなど、ユーザーの動向を管理画面(ダッシュボード)から数値とグラフで確認できます。そのフィードバックを分析し、写真の閲覧数が少なければ魅力ある写真に変えたり、カット数を増やしたりなど、対策が打てるようになります。


【最後に】メリット大のGoogleマイビジネス。患者への適正な情報発信を強化するツール

無料でありながら、さまざまなメリットがあるGoogleマイビジネス。手軽さに加え、運用に時間やコストがそれほどかからないのもうれしいところ。クリニックのホームページや広告メディアなどでの情報発信と併せてうまく活用することで、情報発信力の強化が期待できるでしょう。患者により適正な情報を届けるためにも、活用してみてはいかがでしょうか。


※ドクターズ・ファイル編集部による「患者のクリニック選びに関する調査」。対象は、全国主要都市に住む、もしくは勤務する20~59歳の男女4000人。2020年7月にインターネット調査にて実施。

 

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